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夜の少年達【HQ】

第26章 『貴方のことしか見えません。』 月島明光 R15




明光…さん?


慌ててそちらを目で追えば確かにそれは明光さん。
しかし、隣には美人の女の人。
美人で、仕事のできそうな、タイトスカートとヒールの似合う素敵な女性。

その女性と2人、駅前を歩いていた。


…どういうこと……?

仕事関係…なのだろうか。

もしかして…


ぐるぐると考えてしまいながらも私はフードをかぶり2人の後ろに近づき耳をそばだてた。


「月島くん、飲みすぎ。いくら先輩が他部署に行くからって付き合って苦手なお酒飲まなくていいのよ?」

「うん…ごめん。」

「月島くんじゃなきゃ飲み屋に置いていくところよ。」

「うん…」


女性の方はあまり酔っていないのかぴしりと歩いているけれど、明光さんは足元がおぼつかない。
女性に支えてもらわないとふらふらどこかに行ってしまいそうだ。

2人は駅前のタクシー乗り場まで来たけれど生憎タクシーは出払っていて一台もない。

「駅前までは連れてきたけど、私月島くんの家と反対方向なのよね…1人で帰れる?」

「んー…だいじょーぶ。」

そう、にへらっと笑った明光さんはお酒に酔って真っ赤な顔をしている。

「タクシー呼ぶから家の住所言うのよ?」

そう言うと女性は自分のスマホでタクシーを呼ぶ。
数分もすれば黒塗りのタクシーが道路脇に止まった。

「月島くん、タクシーきたよ。月島くん?」

女性が明光さんを促したら明光さんはタクシーに乗ったがその時点でへろへろ。

「困ったな…」

女性が頭を抱えている。





そんな女性に私は思い切って声をかけた。




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