第25章 『きらきらの貴方。 』 月島明光
その日から練習がある日はちょくちょく体育館にお邪魔するようになった。
たまに手作りのお弁当やデザート、飲み物を差し入れるとみんな喜んでくれた。
月島さんもすごく喜んでくれて作った甲斐があったなぁってすごく嬉しくなった。
「実家から離れてるので人が作ってくれるご飯って久しぶりで…
むちゃくちゃ美味しいです!」
そう言って卵焼きを美味しそうに食べてくれた時はまた作ろうって思えた。
メッセージアプリでやりとりもするようになった。
初めて体育館に見学に来てから数ヶ月。
年も明け、いつのまにか2月になっていた。
バレンタインデーは今年は火曜。
でも、バレーの練習は金曜。
だから、遅くなってしまったけれど、いつもお世話になっている皆さんにブラウニーを焼いた。
すごく好評で作った分はすぐになくなってしまった。
月島さんもおいしいっていってくれて、本当に嬉しかった。
だからうぬぼれていたのかもしれない。
少しは月島さんに好かれてるのかもしれないと…
思い込んでいたんだと思う。