• テキストサイズ

夜の少年達【HQ】

第21章 『 ホントの私を見てください。 』月島 明光






あの後、11番くんは怪我の治療をし、コートに戻った。


明光さんが帰ってこないまま試合は終了。

烏野は春高に出場するらしい。



教頭はカツラを振り回して喜んでいた。




点呼は試合前に取ったから今帰ってもばれないだろう。
私は荷物を持ち、トイレに行くふりをしてそそくさと観客席を後にした。




階段を降りると体育館の中から表彰式が始まるという放送が流れたが、無視して歩いた。



今だったら…
顔を合わせて話をしなければ他人の空似で済むと思うから。


早く体育館から離れよう。


そう思ったのに…


















「表彰式、見ていかないの?椎名さん。」




後ろから聞こえたのは

あったかくて、優しい声。

すごく聞きたくて、聞きたくなかった声。






/ 395ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp