第20章 『いつもと違う君と。』 月島蛍
「すいません…夏乃いますか?…」
体育倉庫にこもっていた蛍が、小さくドアを開けて私を呼んだ。
『どうしたの?蛍?』
ぽてぽてとドアの前に近づくと、勢いよく伸びてきた手に腕を捕まえられぐっと引っ張り込まれる。
『ひょへっ!』
私は蛍の胸にダイブした。
…したのだけれど…
もにん。
おっぱい…?
あれ?
なんだこの感触。
上を見れば蛍。
視線をずらせばもにもに。
え?
『蛍…実は女の子だった…「そんなわけないデショ。」
少し離れて蛍を見れば…
ゴシック風ワンピに黒い羽そして尻尾。
綺麗な脚はガーター付きのタイツで覆われている。
そしてベリーショートの髪の毛はロングウィッグで隠されているからか見た目はほぼほぼ女の子だ。
身長と嫌な顔さえなければ。
コンセプトは吸血鬼?小悪魔?
なんかそんな感じ。
くそ。
かわいいなおい。