第13章 『それは色付く木の葉のように。』木葉秋紀 R15
「俺はこのまま続けたいって思う…
夏乃と付き合っていたいよ?」
夏乃はどう?
真剣な目でそう聞かれるけど、私はどうしたらいいのかわからない。
『木葉といると楽しいし、初めてのことだったりがいっぱいで、少しずつ自分が変わっていくのがわかる。わかるよ?
でもやっぱりこわいの。』
「そっか…」
ぽんぽん。
木葉の手が私の頭を撫でる。
「じゃあ、キスすんのやめるわ。」
ごめんなー。そういう木葉の顔はちょっと切なげで、私は自分の言った言葉に対して、後悔を覚えた。
『木葉…』
「あと学祭まで、前みたいに接するから。」
『このはっ!』
「俺、プリント出してきてやるから先教室戻ってろよ。」
木葉は私からプリントを奪うと走って行ってしまった。
私の話も聞かないで…
私、どうしたらいいんだろう…
木葉に開けてもらったピアスホールを指でなぞりながら、私はその場にへたり込んだ。