第13章 『それは色付く木の葉のように。』木葉秋紀 R15
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『痛かったー!』
「たしかに、これは痛かった。」
『でも、血もそんなに出なくてよかった。』
「だな。そんなに怖かったか?」
『そっ、そんなことない…』
「その割には俺の手離そうとしなかったし。」
『っ!言わないで!恥ずかしいから!』
「でも怖がってる椎名もよかった『ヘンタイッ!』
「男はみんな変態なんですー!」
ぶううとふてくされていると、ぽんぽんと木葉に頭を撫でられる。
「どうだった?
ピアスホール初めて開けた感想は。」
そう、今までの会話はピアスホールを開けた感想。
今日はお互いにピアスホールを開け合った。
木葉は左。
私は右。
『そうだなー…なんて言えばいいんだろう…』
ぽすり。
木葉のベッドに上半身を倒す。
「じゃあ、聞き方変える。変わった?何か。」
私の横に座る木葉は私を見つめてくる。
『変わった…かも。』
「怖かった?」
怖い…首を横に振る。
『木葉と一緒だったから怖くなかった。』
そう言うと、隣に座っていた木葉がベッドに投げ出した手に自分の指を絡ませる。
「じゃあもう少し、変わってみる?」
そう、見つめる瞳は熱っぽい。
きしり。
木葉が、私の上に動く。
『木葉なら、いーよ。』
そう私が答えると、木葉は自分の前髪を片手でかきあげると、ぎらり、雄の瞳で私を見る。
「それじゃあ、イタダキマス。」