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夜の少年達【HQ】

第13章 『それは色付く木の葉のように。』木葉秋紀 R15




『お邪魔…しまーす…』

買い出し後、荷物を置かせてもらうのを口実に私は木葉の家にお邪魔した。

「親、遅くまで帰ってこねーから気にしなくていーぞー。」

『あ、うん。』

「飲み物とか準備してくるから部屋入ってて?俺の部屋その左のドア。」

玄関を入ってすぐのドア。
それを開け、中に入る。

これが男の子の部屋かぁ。

きょろきょろ周りを見渡す。
無駄なものがない、モノトーンでまとめられた綺麗な部屋。
机の上には参考書が積み上がっている。

几帳面なんだかおおざっぱなんだか。

くすりと笑うと後ろから声がした。

「んなに面白いもん、なくねー?」

『あ、木葉。』

「アイスティでよかったか?」

『うん。ありがとー。』

ローテーブルに持ってきたアイスティを置くと、木葉はベッドに座る。
そして自分の横をぽんぽんと叩く。

「おいで?」


ぶわわっ
顔に熱が集まる。
たまに見せる男らしい顔にドキドキしっぱなし。
限定カレカノなのに、木葉に恋しちゃいそうだよ…

私は木葉に近づき、隣に座る。

「んなにキンチョーすんなって。」

そう言いながら木葉は私の髪の毛をかきあげその髪を耳にかける。

「綺麗な形、してんな。耳…」

耳のラインをなぞるように木葉の指が動く。

「本当にいいのか?」

そう問われ、私はこくりと頷く。

『変えて…くれるんでしょ?』

ぽつりと呟くと、木葉は驚いたような顔。
でもそれは一瞬で次の瞬間にやり、と笑う。



「ほら、こいよ。」


私は、そっと目を瞑った。




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