第13章 『それは色付く木の葉のように。』木葉秋紀 R15
そんなこんなで、学祭の買い出しがてらデートってわけなのです…が。
手がっ!手が気になるっ!
『木葉…手…』
「ん?これ?」
木葉は私と繋いだ手をぷらぷらと上に上げる。
『恥ずかしい…』
「こんなん普通だってー。」
からからと笑う木葉。
普通…普通なのか…
「気になるんなら…」
すぽん
繋がれたままの私達の手は木葉のジャージのポケットに吸い込まれる。
「これで…」
にかっと笑いながらポケットの中の私の手を握る。
恥ずかしくて顔、あげられない。
「ほーら、行くぞー!」
くんっと手を引かれ、私達は騒がしい街へ飛び出した。