第2章 昔と変わらない桜の木
―トド松
ガラララッ!!
「おそ松兄さん!!」
「お、トド松。買ってきてくれたか!サンキューな!」
「おそ松兄さん僕コンビニでさくらちゃんに会った!」
ただいまの言葉も忘れて僕はおそ松兄さんにとって大ニュースであろうニュースを雑誌とともにぶつけた。
「え?さくらのやつに?」
「そう!さくらちゃんに!!」
ちょっと可愛くなったさくらちゃんに!!
「へぇー、アイツ地元帰ってきたんだ。
お!ちゃんと間違わずに買ってくれてるな!」
え?
予想していた反応とは違った反応が返ってきて
一瞬まばたきを忘れる。
「ほい、これ雑誌代な!」
「えっ?あ、うん、」
おそ松兄さんは僕の手にポンとお金を置くとさっそく雑誌を開け、そのまま居間へと戻っていった。
「…。」
あれ…?
リアクション薄くない…?
ガララララッ!!
「イヤイヤ!!」
「うおぉッ!?」
「なんで!?」
「な、なんだよ驚かすなよトド松!」
「…僕さっきコンビニでさくらちゃんに会った」
「…。それさっき聞いたな!?」
「え、なんとも思わないの!?」
「なんとも…ってなんだよ?」
「なんか、マジかぁぁぁ今すぐ会いに行こうぜ!!…みたいな」
「あー…。でも、アイツも忙しいだろうし」
「あのさ、おそ松兄さん」
「ん?」
「おそ松兄さんってさくらちゃんのこと好きじゃなかったけ?」