第2章 昔と変わらない桜の木
「本当にそうするの…?別にお母さん達は構わないのよ?」
「でも、いつまでも親のスネかじってるままじゃ嫌だし」
「お金さえ入れてくれれば大丈夫よー」
「でも家事とか料理はお母さんが全部するでしょ?」
「もちろん!任せなさい!」
「だからそれが嫌なのー!!」
「まぁまぁ母さん、さくらがしたいって言っているんだ。良い志じゃないか…」
「…でも大丈夫かしら」
「お母さんは心配しすぎだよ!どうせ近いんだし!」
「さくらがそこまで言うのなら…わかったわ。」
心配性の両親をなんとか説得し、これからの私は一人暮らしをすることになった。
実家から職場はそう遠くないんだけど、やっぱり自立したい。
それに友達だって泊めれるし…
朝帰りでも怒られないし…
もし彼氏ができたとしても…
と半分のけじめ、半分の下心で私は一人暮らしを決心した。
「いつから始めるの?仕事が始まってから?」
「もう引っ越し業者に頼んでるから明後日には家出るよ!」
「急!!」
「善は急げって言うじゃん」
「全然寂しそうでもないわね…」
「え、ちょ、ちょっと寂しいよ?」
ごめんなさい、お母さん…
むしろ新生活が楽しみなの!!とは言えず
寂しいフリをする。
「はやくするべきことは終わらせたいの!
仕事までの間ゆっくりできるし!」
それに、はやくおそ松くん達に会いに行きたいし…