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黒子のバスケ*Short Stories2

第15章 右手と左手*伊月*


映画館に着いて、真ん中よりも少し後ろの列の席に腰掛けた。

今までで意識したことなかったけど、映画館の席って何だか隣との距離が近い。

二人の間にポップコーンを置いて、映画を観る準備も万端。

「映画の前に予告編やるじゃん。私、何かそれ観ると映画先取りしてるみたいで得してる気分になるんだよね。」

「確かに。普段自分が観なさそうなやつとかもあるから面白いよな。俺、あの映画泥棒のやつ好き。」

「私も!なんかちょっと楽しみにしちゃう。」

すると、だんだんと照明が落とされて、スクリーンの幕が開いた。

映画が始まると、すっかり見入ってしまって感嘆の声をあげてしまった。

この映画、手品がいっぱい出てくるけど俊はトリック見えてるのかな?

ふと、そう思ってチラリと左隣に視線を移すと、彼はそれにも気付かないほどスクリーンに釘付けになっていた。

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