• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories2

第14章 10月23日*伊月*


はこくり、と頷くと、はにかむように笑顔を見せた。

「私からの誕生日プレゼントその1。あんまり上手いダジャレじゃなくてごめんね?」

「え?かなり面白かったけど!」

「まぁ、俊くんが喜んでくれたならいいや。…あともう一つがこれ。」

手渡された長方形の箱を開けると、質が良さそうなボールペンが入っていた。

手にとってくるりと回すと、文字が刻まれていることに気が付いた。

「これ…俺の名前入ってる…。」

「ネタ書く時にペン使うでしょ?どうせなら長く使えるものがいいなって思ったの。」

自分の事を考えて選んでくれたことが、ひしひしと伝わってくる。

いつも側にいる彼女だからこその気配りに、胸が暖かくなった。

「ありがとう、。…すごく嬉しい。」

気付けばを抱き締めていて、彼女も俺の背中に腕を回して身体をそっと寄せている。

「俊くん、大好きだよ。」

そう言って腕の中のが微笑むものだから、嬉しくて愛しくて顔が火照っていく。

こんな顔見せたくなくて、思わずにキスをした。

なんて幸せな誕生日。

この先もずっと君とこの日を迎えたい。

/ 323ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp