第9章 ボーイズトーク*赤司*紫原*氷室
<氷室>
「ごめーん。お待たせー。そろそろ?」
紫原が二人の元へ再度合流した。
「アツシ、彼女はどうしたんだ?」
「今度は飲み物なくなっちゃったから買いに行ってもらったー。」
「まったく…。前の試合が長引いているようだな。」
赤司は眉を寄せて怪訝そうな表情を浮かべた。
氷室は時間を確認するため携帯の画面を確認した。
すると着信履歴に気が付き、いつものポーカーフェイスが少しだけ緩んだ。
「…!ごめん、ちょっと電話してくる。すぐ戻るから。」
紫原は氷室の表情の変化を見逃さなかった。
「室ちん、彼女?」
「うん。」
返事を返すとすぐに、氷室は駆け足でロビーへと向かった。
「辰也の彼女は陽泉の生徒か?」
「そーだよ。うちのマネージャーだけど、秋田が地元だからさすがに今回は連れてこられなかったみたい。」