第9章 ボーイズトーク*赤司*紫原*氷室
「ちんはここ座んなよ。」
紫原は先に座り、に自分の足の間を指差した。
は少し恥じらったが、紫原の「お願い」にはめっぽう弱く言われた通りに腰かけた。
「ちんお菓子持ってなーい?」
紫原は後ろからの顔を覗き込んだ。
「か…買ってきたよ。あっても困らないでしょ?」
「わーい!ありがとー。」
お菓子がたくさん入ったビニール袋を手渡され、紫原は上機嫌になった。
ペロペロチョコを取り出してかじっていると、が少し俯いていて耳が赤くなっていることに気が付いた。
「なんでちん赤くなってるの?」
また顔を覗き込むと、は目を見開いて、ぱっと顔を逸らした。
「…こんなに近くであっくんの顔見ることあんまりないし、ドキッとした。」
「ちん可愛いー。もうほんと好き。」
後ろから腕を回して、にぺたりとくっついて頬を寄せた。
恥ずかしいけど、紫原の真っ直ぐな愛情表現には幸せを感じた。