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黒子のバスケ*Short Stories2

第8章 大人で余裕な彼*今吉*


待ちに待ったデートの日。

いつもはしないメイクなんてしてみちゃったり。

買ってはみたけど着る機会がなかった薄茶のチェックの秋ワンピでおめかし。

どうせ何も言ってくれないのはわかってるんだけどね。

久しぶりのデートだし、可愛いって思わせたいじゃない。

「今吉先輩お待たせしました。」

彼は私を見て、ちょっとだけ満足そうに感嘆の声を漏らす。

「へぇ…ええやん。」

今日は合格点みたい。

大人っぽい彼に合わせるのは中々大変なんです。

でも褒められるのはやっぱり嬉しくてふへへっと変な含み笑いをしてしまった。

「ただなぁ…。、二人きりのときの約束忘れてるで?」

「…ごめん、翔一。」

「ん、ええ子や。」

いつもよりも心なしか優しく微笑んでくれて、そっと翔一は手を差しのべてくれた。

「二人きりの時は名前で呼び合って敬語は使わない」

付き合い始めてから決めた約束だけど、中々実行出来る時がない。

電話する時か、こうしてデートする時くらいしか約束を守ることはないので未だに慣れないしドギマギしてしまう。
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