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黒子のバスケ*Short Stories2

第5章 ボーイズトーク*緑間*日向*今吉


「順平!」

カントクの隣にいたのは、「今日は用事があるから行けません(。´Д⊂)とメールしてきた彼女だった。

「!…お前来るなら来るって言えよ!」

「リコには連絡したよ?順平驚かせたかったの。」

「はいはい。びっくりしました。」

「もう!」

気が付けば、カントクが気を利かせて席を外してくれていた。

「あ、さっき試合こっそり観てたよ。結構派手にぶつかってたけど大丈夫だった?」

「ああ。ちょっと腕擦ったけど大丈夫。もう洗ったし、消毒もしたし。」

「そっか、良かった。ところでさ、バスケする時眼鏡って邪魔じゃないの?ボール当たったら恐くない?」

唐突なの質問に、日向は意表を突かれて少し考えてみた。

「あー…気にしたことなかったわ。てか、今さら無くなったら逆に落ち着かないかも。」

「順平中学からもう眼鏡だったもんね。…去年不良ぶってた時も…ぶふっ!」

ヤンキーになりきれていなかった日向の姿を想像して、は耐えきれず吹き出してしまった。

「ダアホ!その話はするんじゃねぇよ!恥ずかしいだろうが!」

日向は顔を真っ赤にして、の頭を大きな手でぐっと押した。

「はぁー…ごめんごめん。ね、順平の眼鏡貸して?」

「あ?いいけど、…ほら。」

日向から眼鏡を受けとると、は顔を下に向けて眼鏡をかけた。

「似合う?頭良さそうに見える?」

実はが日向の前で眼鏡をかけるのは初めてだった。

いつもと違う彼女の顔に、少しだけ日向の胸を熱くした。

「…似合う。」

思わず素直な思いが口から溢れた。

「可愛くなった?」

「…かけてない方がいい。」

「似合ってるのに?」

日向の答えの意味がわからず、は困り顔をしていた。

こうなってしまっては、ストレートに言わないとには伝わらない。

「お前が笑ってる顔隠れるだろ。」

「えへへー!」

日向の言葉には満面の笑みを浮かべて、ぎゅっと日向の腕にしがみついた。
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