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黒子のバスケ*Short Stories2

第48章 Merry Christmas!2013*伊月*


彼は私の声に気付き、目の前にたどり着くと同時に抱き着くように私になだれおちた。

「…はぁっ……ごめん。ミーティング、結構長引いちゃって…。」

試合が終わってくたくたなはずなのに、私のところに来るのに息を切らすほど全速力で来てくれたの?

寂しかったとか、待ちくたびれたとか、寒かったとか、頭を過ったマイナスの言葉も、彼に抱き締められた瞬間全部溶けてなくなった。

私はそっと彼の背に腕を回して、言葉をかけた。

「…お疲れ様。格好よかったよ。」

「…ありがとう。、誠凛のゴール側の前の方に座ってただろ?余計やる気出た。」

「見えてたの!?」

「イーグルアイ使わなくても、すぐ目に飛び込んでくるよ。」

時間が止まったようなあの時、やっぱり目が合っていたんだ。

彼はあの大人数の観衆の中から私の姿を見つけてくれていた。

「あれ?何でジャージじゃないの?…てか、部活いいの?」

「もう終わったから大丈夫。今日クリスマスだろ?…が良ければ、これから出掛けないか?」

柔らかく微笑む大好きな彼からのクリスマスデートのお誘い。

断るわけがないでしょ?
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