第40章 Merry Christmas!2013*青峰*
部活もそこそこに、クリスマスパーティーが始まった。
引退した今吉先輩や諏佐先輩も受験の息抜きに、と足を運んでくれた。
「皆元気そうやなぁ。青峰ええ子にしとる?」
「今吉さん!コイツ部活の途中で抜け出してサボるんスよ!」
若松先輩が近くにいた大輝を引っ張って、今吉先輩に付き出した。
「うるせぇな。出るようにはなっただろーが。」
「僕、同じクラスなのに止められなくて…スミマセン!スミマセン!」
桜井くんは相変わらず謝り倒している。
「…変わらんなぁ。」
何だかんだ皆楽しそう。
私もさっちゃんとガールズトークに花が咲いていた。
「えっ!?大ちゃんからクリスマスのこと何も言われてないの!?」
「うん…。二人では過ごせなかったけど、今日これで一緒にはいられるから、いいかなって。」
「ちゃん…。」
まるで自分に言い聞かせるように溢した言葉のせいで、さっちゃんは心配そうに私の方を見つめている。
そんな曇った表情は見たくなくて、私は財布を持って立ち上がった。
「あ!飲み物足りなくなってるね。私買ってくる。」
「え?じゃあ私も行くよ!」
「いいよ、すぐそこだし。さっちゃんいなくなったら、華がなくなっちゃう。」
切なくなる気分をリセットしようと、私は一人外へ出た。