第33章 Merry Christmas!2013*赤司*桜井*
<桜井>
高校の時は、クリスマスといえば部活や大会が当然のようにあって、部活の皆と一緒だった。
その後に二人で公園やカフェでプレゼント交換してたっけ。
だから今年は初めて二人きりで丸々一日過ごすクリスマス。
大学生になってから一人暮らしを始めた良くんのお部屋で、クリスマスに向けて会議中。
「今年のクリスマスはどうしようね?」
「どうしようか…。ちゃん、どこか行きたいところがとかある?」
行きたいところ…といっても中々思い付かないもの。
出来れば良くんと二人でゆっくり過ごしたいな。
だから、あんまり人が多いところはちょっと…。
「うーん…。一日ゆっくり二人きりでいたいかな。だって高校の時出来なかったし!」
「そうだね…。じゃあ、家で一緒に料理作ってクリスマスパーティーしない?ケーキも作ったりして!」
良くんは一人暮らしを始めてから、料理の腕に磨きがかかり、振る舞ってくれる料理は絶品。
彼女としては面目丸潰れだけど。
だから教えてもらいたいと思いつつも、邪魔しちゃ悪いと思って必要最低限のお手伝いしか出来なかった。
「私足手まといになると思う…。だから、教えてくれる?」
「勿論!ちゃんと一緒にお料理できるだけでも嬉しいからね!」
良くんが本当に嬉しそうな笑顔を見せてくれたから、私も何だかワクワクしてきた。