第32章 君と聖夜を過ごすのは*キセキ*
鶴の一声のようにぴたりと口論がおさまった。
さすがは沈着冷静なおは朝信者様。
「…、もし良ければ俺とクリスマスにパワースポット巡りでもしないか?」
「ちょっとー。ミドチン何然り気無く誘ってんのー。」
「俺とがクリスマスを過ごすのは運命なのだよ。」
運命かどうかはさておき、真ちゃんといたら色んな恩恵を受けられそう。
パワースポット巡りも何だか面白そう。
「こらこら。勝手なことばかり言ってもらっては困るよ。」
にっこりと笑顔を浮かべているのに何故か恐いよ、主将様。
「と二人で過ごすために、休みにしたに決まっているだろう。…ね、?」
その深紅の瞳に見つめられると、思わず頷いてしまいそうになる。
他の皆も征ちゃんが相手だと軽々しく文句が言えず、言葉をぐっと飲み込んでいる。
征ちゃんとのクリスマスか…。
なんか豪華なクリスマスになりそうな気がする。
ムードとかも大切にしてくれそう。
5人の色鮮やかな男の子たちに囲まれて頭を抱えていると、救いの手が差し伸べられた。
「さん、すみません。モップ掛け手伝ってもらってもいいですか?」