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黒子のバスケ*Short Stories2

第26章 僕のものは君のもの*黒子*


翌日、朝の待ち合わせ場所に向かうと、水色のチェック柄のマフラーをしたテツくんが立っていた。

「テツくん、おはよ。マフラー可愛いね。」

「おはようございます。ありがとうございます。気に入っているんです、これ。」

淡い色がテツくんにとてもよく似合っていて、黒い学ランによく映えていた。

「…これありがとうございました。」

そう言ってテツくんは小さな紙袋を私に手渡した。

中を覗くと、昨日のマフラーと飴玉がいくつか入っていた。

「わざわざお菓子まで…ふふっ、ありがとう。」

テツくんの些細な気配りに思わず顔が綻んだ。

すると、テツくんが少し俯きながら何かを考えている。

「テツくんどうかしたの?」

声をかけると、少しだけ言いにくそうに口をつぐんでいたテツくんがゆっくりと口を開いた。

「…一つお願いがあるんですけど……。」

「ん?なぁに?」

「…マフラーを交換しませんか?」

よっぽど私のマフラーの柄が気に入ったの?

いやいや、今してるやつお気に入りって言ってたし…。

ぐるぐる思いを巡らせていると、私は昨日のテツくんの言葉を思い出した。

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