第24章 Merry Christmas!2013*実渕*花宮*
鏡に写った私の表情は、何だかいつもと違っていた。
瞳はキラキラと輝いていて、唇は潤み華やかになっている。
「うわぁ…やっぱり玲央すごいよ!…嬉しい!」
「ふふ、喜んでもらえて良かった。そういえばね、この口紅食事をしても落ちないらしいんだけど…」
すると玲央はさっきみたいに私の顎を持ち上げて、ちゅっ、と唇を重ねた。
「キスしても落ちないみたいね。…良かった。」
突然のキスに顔に熱が集まって、心拍数は上がるばかり。
「ごめんなさいね。があんまり可愛いから我慢できなくなったの。」
今日は玲央に翻弄されてばっかりで、何だか悔しい。
ちょっとだけびっくりしてもらおう。
「玲央、これ私からのクリスマスプレゼント。開けてみて?」
「まぁ…ありがとう。何かしら?」
華やかなラッピングを剥がすと、そこにあったものは。
「やだ…私たち似た者同士じゃない。」
「私は、そのゴールドのアイシャドウが玲央に絶対似合うと思ったんだもん。」
玲央の手の中にあったのは、私と色違いの魔法の本のようなメイクパレット。
次は私が玲央の瞳に触れる番。
私がどれくらいドキドキしたか、実感してね。