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黒子のバスケ*Short Stories2

第24章 Merry Christmas!2013*実渕*花宮*


玲央は点呼の時間だけ部屋に戻り、その後ホテルのロビーに迎えに来てくれて、案外すんなりと部屋に忍び込むことが出来た。

アロマオイルなのか、何だか部屋の中はお花みたいな華やかで魅惑的な香りがする。

少し緊張する私の頭を、玲央は屈みながら優しく撫でてくれた。

「大丈夫よ、。いきなり捕って食ったりしないから。」

何か話さなくちゃ、と思っても緊張してしまって話題が出てこない。

すると玲央がそのまま鞄の中から何かを取り出して、そっと私に手渡した。

「はい、私からのクリスマスプレゼント。…開けてみて?」

「あ…ありがとう!何だろう…?」

綺麗な包装を解くと、そこには魔法の本…ではなくて。

「あのパレット!」

「にやっぱりこのアイシャドウと口紅が似合うと思ったの。ねぇ…私が塗ってもいい?」

「うん!」

玲央の細くて長い綺麗な指が私の瞼に触れる。

目を瞑っているから見えないはずなのに、玲央の気配をすごく感じる。

「目を開けて?うん…やっぱり素敵ね。」

玲央はリップブラシにあのピンクの口紅を取って、私の顎をそっと持ち上げながら支えた。

そして私の唇に色を添える。

玲央の端正な顔が至近距離にあるだけで、胸が高鳴る。

「はい、出来た。…見てごらんなさい。」



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