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黒子のバスケ*Short Stories2

第21章 旦那様は王様です*青峰*


大輝が寝ている間に、家事を進めたり家計簿つけたり、家で出来るDVD観ながらのエクササイズなんかも毎日の日課。

そうこうしている内に昼も過ぎ、約束の時間になる。

インターホンの音で起きるほど大輝は繊細じゃないから、逆にありがたい。

玄関の扉を開くと、相変わらずサラサラのピンクのロングヘアーをなびかせた可愛い親友の姿。

「、久しぶり!」

「さつき!いらっしゃい。…ごめんね?来てもらっちゃって。」

「気にしないで!大ちゃんいる時はお家にいないといけないんだもんね。本当勝手なんだから…。」

呆れ顔のさつきをリビングへと通し、お茶の準備をする。

お土産のケーキも何とも可愛らしくて、さつきのセンスの良さが伺われる。

「大ちゃん今日も寝てるんでしょ?もう…こんな素敵な奥さん放っておくなんて!」

「夜勤明けだから、いくら大輝でも少しは疲れるみたい。寝ててくれるから、こうしてさつきと会えるんだけどね。」

「そっか!そうだね!…よし!じゃあ始めよっか。」

アパレル店員となったさつきは、今やその人間観察力と、持ち前のデータ分析力を駆使して店長にまで登り詰めていた。

おしゃれに敏感な彼女はネイルアートも得意で、たまに休みの日にこうして家まで来てくれて、私の爪に魔法をかけてくれる。

「…大ちゃんってこういうところ気が付くの?」

「意外と見てるんだよね…。爪見て、「ふーん…」って言ってニヤニヤしてる。」

「うーん…ニヤニヤしてるってことは、そういうの好きってことだよ!きっとね。」

エクササイズが日課になったのも、おしゃれにさらに気を使うようになったのも、強制された訳じゃない。

黙っていればイケメンの部類に入るほどの大輝が選んでくれたのだから、釣り合う自分でありたいと思うようになった。

努力を重ねれば重ねるほど、わざわざ言わなくても大輝の機嫌が何だか良くなるのも伝わる。

きっと「綺麗でありたい」と努力する姿勢が好きなんだろうな。

胸に関しては、もう発達は望めないので諦めてもらってますけど。

青峰家家訓その二。

「いつもきれいでいろ」
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