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黒子のバスケ*Short Stories2

第19章 浮いて沈んで、また浮いて*日向*


お風呂から出ると、携帯がチカチカとサインを出していた。

順平からの着信だ。

慌ててかけ直すと、携帯を触っていたのかすぐに彼の声が聞こえてきた。

「もしもし、?寝てたか?」

彼の声はいつもと変わらず。それが私をほっとさせた。

「ううん。ごめん、お風呂入ってた。お仕事終わったの?」

「あぁ、さっき終わった。今帰り。」

時計を確認すると、23時になろうとしていた。

「お疲れ様。今日ちょっと寒いから温かくして寝てね。」

「…じゃあお前に温めてもらうわ。また後でな。」

最後の彼の言葉の意味に少し違和感を感じながらも、電話を切った。

髪を乾かしブラシでといていると、玄関から呼び出し音が鳴った。

こんな時間で、尚且つオートロックを突破できる鍵を持っていて、チャイムを鳴らすのは彼しかいない。

憂鬱だった気持ちはどこへやら、私は玄関へと走った。

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