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ノーゲームノーライフ

第4章 『 』との出合い


俺はため息をつきタネを明かし始める。
すると騒いでいるステファニーは、俺の話を聞き逃すまいと黙る。
「タネは簡単。だが言うのは簡単だが出来る人はごく少数だろう。
それは、カードの位置を全て把握した。それだけだよ。最初に仕込みが無いか確認したいと言いトランプを確認するときに全ての位置を覚え、トランプをシャッフルする時はシャッフルしている手元をよーく見ている。ただそれだけだよ」
ステファニーは信じられないと呟いている。



俺は証明するためにトランプを持ち、シャッフルしてから上のカードを順に当てていく。
「これはスペードの5、次はダイヤのジャック、スペードの1、ハートの9」

言いながら上からめくっていくと全て当たっていた。
俺はステファニーに一応確認をする。
「さて、勝負は俺の勝ちだね。じゃあ、俺のお願い事を聞いて貰おうかな。」
「……、しょうがないですわね。ここまでされたら敗けを認めるしかありませんわね。分かりましたわ。
宿は私が何とかしますわ。」
ステファニーはそういうが、それは違う。


「え?俺は宿をどうにかしてほしいとは言ってないけど?」
そう言うと「なっ‼」とステファニーが驚く。
「俺はここには長くはいられないとは言っただけ、ちゃんと確認しなかった君が悪い。それにお願いを1つとも言ってないしね」
するとステファニーはそんな、と言い焦りの表情をつくる。
それもそうだろう。ステファニーは十人中九人位は美少女と答える位の容姿をしている。
勝負で負けたのだから何を要求されてもそれを受け入れるしかない。
最も、『お願い事』は決まっているが。


「じゃあお願い事を言うよ?お願い事は2つ。
1つは君は負けた、だからもう国王選出のギャンブル大会には出られない。だから俺達が君の代わりに挑戦させてもらうと言うこと。その代わりに、泊まるところを提供して貰いたい。」

「もう1つは、何があっても俺を信じてほしい。必ずこの国を守って見せるから。空達もこれでいいかな?」
確認をすると、空と白は俺の考えを分かってくれているのか、なにも言わずに頷いてくれた。

そして俺は、目を真ん丸くしているステファニーに近づき頭を撫でた。
ステファニーの髪はサラサラでよく手入れしてあることがわかる。
ステファニーは俺のお願い事を聞き入れてくれた。
明日、城に連れていくと言うと部屋から出ていった。
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