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ノーゲームノーライフ

第4章 『 』との出合い


やっと街が見えてきた。
「おぉ~‼やっと街が見えた‼
疲れた~、引きこもりにこの距離は辛すぎる。」
空が街が見えたとたんそんなことを言い出した。
「にぃ、これくらいで、疲れてちゃ、ダメ。」
白は空に向かって言うが白はというと、
「妹よ、人におんぶして貰っていてそれはないと思うぞ?」
空は白を見て言う。そう、白は俺におんぶされているのだ。
歩き始めて少しした頃に白が疲れたと言い出したため、俺がおんぶしてあげると言ったら顔を輝かせ
「いい、の?」と喜び、おんぶして歩いていたら
ここまで来てしまった、と言うことなのだ。
「にしても氷麗、大丈夫なのか?ずっとおんぶしっぱなしてここまで来るのは、辛いんじゃないのか?」
空は心配そうに此方を見てくる。
(ほんとに空は優しいな。)
「大丈夫だよ‼これくらいの距離なら全然余裕だよ!それに白ちゃんは軽いからね!」
俺が笑ってそう言うと空は「そっか、何かありがとな。」と言ってまた前を見て歩き始めた。




ようやく街に着き街のなかに入る。
俺達は酒場を探し、街を歩ていたら酒場を見つけた。
酒場では少女二人がポーカーをやっていた。
ギャラリーも普通では無いくらいに盛り上がっている。
そんな中、白が言葉を発した。
「………ねぇ、早くしてくれない?」
すると赤毛の髪の毛の少女が
「や、やかましいですわね。今考えてるんですのよっ」
と言い手札を見て考えている。
回りでは昼間から飲んだくれている観衆達が下品にはやしたてる。
赤毛の少女の顔が苦悩の色に染まっていく。
何はともあれ、結構な盛り上がりを見せている。
俺達は勝負が行われている酒場の外のテラス席のテーブルに座り、窓から中を覗き込みながら白が言う。
「………もり、あがってる………なに?」
するとテーブルの向かいに座った中年の男が
「あ?あんたら異国人か?って人類にゃもう異国なんてねぇか。」
男がそう言いうと
男の前には空が座っていて、中年の男といつの間にかゲームをやりながら答える。
「あー。ちと田舎から出てきたとこでな、都会の事情に詳しくなくてね。」
奇しくもやっているゲームはなかと同じポーカー。
ただし、こっちはビンのキャップを使って。
青年の言葉に、訝しげに中年の男が答える。
「人類種に残されてる領土で田舎って、もう世捨て人だなぁ」
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