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ノーゲームノーライフ

第4章 『 』との出合い


「ゲームにタブレット、パソコン、カロリーメ○ト4箱、500milliの水が3本、て所か。」
そう言いながら空と白は確認を終えた。
俺はというと、
(ヤバイな。俺は何も持ってきてない、てか持ってこれなかったんだよなぁ。さて、どうするか)
俺は何も持っていないからその事について悩んでいたら、
「氷麗、どうしたんだ?………もしかして、何もないのか?」
と空
「何も、ない、の?」
と白。
「あ、あぁ。ちょっと持ってこれなくて、な。
ほんとに何にも無いんだ。在るのは……‼」
俺はポケットを漁り何か入っていないか探していたら指先に固くて冷たいものが当たった。
それを掴み外に出してみる。
それは両親が良く出掛けるときに身に付けていた懐中時計だった。懐中時計を開けてみると中には月のネックレスが入っていた。このネックレスはお母さんが、懐中時計はお父さんが良く身に付けていたものだと直ぐにわかった。
それを見ていた白が
「それ、だけ?」
と言って可愛らしく首をコテンと傾けた。
「あぁ、これだけだ。でも、、これはとっても大切なものだよ。」
俺は微笑みながら答えた。
すると空がカロリー○イト一箱と水の入ったペットボトルを差し出してきた。
「これをやるよ。何があるかは分からないが、こういうときこそ助け合いは必要だからな。」
空は顔を背け恥ずかしそうに渡してくる。
「にぃ、てれ、てる。でもグッジョブ。」
そう言って白は空をからかいながらも親指をたててグッ‼と空にサムズアップした。
「べ、べべ別に恥ずかしがってなんかいねーし‼
そんなことより早くいかないと夜になったら大変だぞ‼」
と言いながら空は先に歩いていってしまった。
そんな空を見ながら白が此方に近寄り、俺の袖を引っ張りながら言う。
「早く、いこう?にぃ、と、離れちゃう、よ?」
俺は微笑みながら、
「あぁ!早く追いかけよう!」
と言いつつも、俺は決意した。
何も話していない俺をここまで信用してくれて、貴重な水や食料もくれるこの、優しい人達には整理が付いたら直ぐに話そう。俺の犯してしまった罪と、ここに来た理由を。
そして俺らは街を目指して歩いていった。
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