第9章 天からの贈り物
「だいたいなんでいきなり蝶ちゃんが殺しの話なんかしてるのさ!?」
『え、私の中也さんに手出したらどうなっちゃうか分からないよって…』
「誰も手出さないから!!てか中原君だって蝶ちゃんにしか興味無いよ!!!」
『!本当にそう思うトウェインさん!?』
目をキラキラ輝かせながらトウェインさんの手をがっしり握ると、うん、そうだよ、うん!!と物凄く必死に説得される。
『でもあれで女の人に寄り付かれるからなぁ…私がいない間にベタベタされてたりするかも。ねえトウェインさん、どうやったら女の人に寄り付かれなくなると思う?』
「「いやいや、君もう虫除け用のキスマーク散々つけてたよね」」
『中也さんはかっこいいから女の人が寄ってきちゃうんだもん……今だって私が見てない間に綺麗な人に触れられて___』
「ちち蝶ちゃん!手!!手折れちゃうから!!?」
トウェインさんの手を握っていたのを思い出してパッとすぐに離した。
ごめんなさいトウェインさん、下手したら本当に折ってたかもしれない。
『はあ…モテる人って罪だと思うの。なんであんななのかな中也さん、スタイルいいし絶対モデルとか出来る……ああ、歌手とかなれそう』
「確かにムカつくくらいにスタイルいいけど…え、何、あの人どんだけ手広いの?てか歌上手いの?」
『中也さんすっごい歌上手いよ。私の前じゃ歌ってくれないんだけど、こっそり後つけてたときに聴けた事があったの。並の歌手よりよっぽど上手い…かっこいい』
トウェインさんが認めるくらいにやっぱりスタイルいいんだ、あの人。
そりゃあ女の人に注目もされるよね、だってかっこいいし。
私なんか隣でいても、ただの子供の扱いになるだろうし。
これ程までに自分が死んだ事を後悔することなんて滅多にない。
せめて私があと何年かこのまま成長していれば、背はそこまで高くないにしろ、子供だなんて見られずに済んだかもしれないのに。
『はぁ…私ってそんなに子供っぽいかな。そりゃあ最近の情報に疎かったりするけど、それでも子供…どこからどう見ても子供だもんね、これじゃあ。背低いし童顔だし余計に子供じゃない、私』
「でも正直言って君、相当大人びた性格してるよね。確かにまだ子供っぽい…というより無邪気で純粋無垢って感じが多いけど、それでもやっぱり大人っぽいと思よ僕」
『でも見た目がこれじゃあね…』