第2章 暗闇の中で
「どんなタイミングで復活してんだお前は!!?それとんな事言ってねえよ!!」
急に自力で立った蝶……先程の自身の発言を思い返して何とか誤魔化そうとする中原。
『私遂に中也さんのお嫁さんになれるのかなって…』
「なれねえから、まずまだお前中三だろ、法律的にも色々とアウトなんだよ俺が!!」
『じゃあ、私が十六歳以上になったら結婚の対象に入れてくれるんですか??』
「あぁ?そ、そうだな…十六を超えれば問題は無いし……ん!?」
そのままのノリで結婚を確約しかけた中原はここで思いとどまった。
周りでその様子を見ている者達は笑いを堪えるのに必死だ。
「いやまて、ダメだダメだ!上手く乗せられかけたけど完全に俺やばい奴になるって!それに、結婚っつうのはまず付き合ってからでだな?」
『なら、まずお付き合いから始めれば良いのでは…』
「だーから、お前まで俺をからかうなって!大人をからかうんじゃねえぞ?全く、」
……私、子供じゃないのに
「あ?何か言ったか?」
『いえ、何も言ってないですよ!』
呟いた言葉は、その場にいる何人かには伝わっていた。
暗い顔をしてはいたが、中原の呼びかけに瞬時に笑顔に切り替える。
その笑顔に違和感を覚えたのか、中原は蝶の耳元に口を近づける。
「…今日、俺だけお前の部屋に行くから。久しぶりに、一緒に寝よう」
『!!…はい!明日になっても離れませんっ!』
「そ、それは流石に無理じゃねぇか?」
「本当に中原君は、蝶ちゃんには甘甘だよね〜」
それは首領の方なのでは、という言葉は胸にしまっておいたポートマフィア一同であった。
クラスメイトや先生方、ポートマフィア達に挨拶をして、部屋に戻った。
明日の準備も終わったし、後は寝るだけ…なのだが、今日は気を失ったり少し寝てたりしたこともあって、それに重なる中也さんとの睡眠ということで、全く寝れるような気がしないのが本音だ。
そして格好はまだワンピースのまま…この際だし着替えちゃえばいいか、この格好のまま寝るのはなんか勿体ないし。
『浴衣浴衣…あ、あった』
ワンピースを脱いで浴衣を羽織ろうとしたところで、部屋の戸が開いた。
『え、ちょっ、誰っ!?』
慌てて浴衣を羽織って背を向けるも、そのまま入ってくる。
「俺だよ。今日一緒に寝るっつったろ?」
中也さんだったあ!!