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第7章 克服の時間


「!あんた、その箱には何も無いわよ!?蝶が戻ってくるまで私が預かっておくから貸しなさい!!」

「ああ!?どう見たってこれが一番怪しいだろうが!?」

箱を持っていれば女教師と何人かの生徒に箱を取り上げられた。

「私達はこれの中身を知ってんのよ!」

「…そんなもんには何もねえ、か……とすると、ヒントはなしか?あいつがこんな出て行き方をするはずがねえ、絶対どっかにヒントが…「ありました!!」!!!」

響いてきたのは女の声。
しかし聞いたこともないような声で、困惑していれば悠馬にその実態を見せられる。

「あれです、前に言ってた、転校生の自律思考固定砲台の律。…って律、何があったの!?」

「ロックシステムと白石さんの自作のハードウェアに入り込んでみたところ、見たこともないようなプログラムが組まれていたんですが…今私が理解出来るところまでを解読していくと、そのハードウェアの中にメッセージのようなものを読み取ることが出来たんです!」

「ハードウェアの中にだと!?」

まさかそんなところに、と思いもしたが、蝶ならやりかねない。
それに、これを扉に取り付けながらでも……あいつなら出来るのかもしれない。

「はい!それよりもっと中に入り込んでいってみると、やはりコンピューターが搭載されていたので…一部だけが単純に二進法で構成されていた上に電流が流れているのが一瞬で判別出来たんです。それが、近くで見ているだけでは分からなかったのですが…」

「悪い、何となく分かるが何となく分からねえ」

「と、とにかく私からして見てみたら、電光掲示板のようにメッセージを読み取れる場所があったんです!!カタカナ表記で単純だったのが、遠目から全体像を見てみるとはっきりわかって…」

とりあえずそのメッセージとやらを聞くことにした。
あの蝶が駆使して作ったもんだ、見たことがない手法をとられていて、解読できない技術があっても無理はない。

「でも私には何のことなのかサッパリで……画像にして皆さんの携帯に送りました!」

律とやらから悠馬の携帯にも画像が届いて、それをよく見ると、確かに電光掲示板と例えられるように文字が浮かび上がっていた。

「!中也さん、これ、どういう意味ですか…?」

「…あいつ、そういう事かよ……っ、なんで他の奴のことしか考えねえんだあいつはっ!!…助かったぞ、手前ら」
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