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第7章 克服の時間


「さて、それはさておき、後は君に任せてもいいのかねトウェイン君?」

『え、あのっ、この部屋にいればいいのは分かりましたけど…手とか足とか、どこかに繋がないんですか?私、てっきりもっと拘束されるものかと…』

私の問いかけに、今度は二人して顔を引き攣らせる。
そして苦笑いを浮かべながら、また先程のように説明された。

「あのね蝶ちゃん、だから、君はギルド構成員…ていうか僕がもらうんだからさ!!何、拘束されたいの!?」

「俺の所有物を壊すわけにはいかないだろう。それに、そんな事をせずともその首輪だけで十分さ。拘束などせずとも扱えるように…いや、もう俺は出よう、じゃあな二人共」

フランシスさんは右手を上に上げて、ヒラヒラと振って出ていってしまった。

『ふ、フランシスさんってあんな人だったの…?てかトウェインさん、誤解が生まれるような発言しないでいただけます?そんなに私に冷たくあしらわれたいんですか貴方』

「あれ、もしかして僕のことそういう感じだと思ってるの!?違うからね!?」

慌てて弁解するトウェインさんに、どこか立原のようなオーラを感じた。
何なんだろう、この胸の内から溢れ出てくるうずうずは。

『うーんと……立原二号かな』

「立原ってそれ男じゃん!?ポートマフィアの!!」

『うん、しっくりきた。トウェインさんの扱いがやっと分かった気がする』

多分それ違うからぁ…!!と項垂れるトウェインさんだが、すぐにハッとして私を見る。
それに首を傾げていると、用意された部屋の壁に内蔵されていたクローゼットまで案内された。

「そう!これ言っておかなくちゃ蝶ちゃんそのカッコじゃ不便じゃん、何してんるんだよ僕!!」

『私のおもちゃに「なってません!!」…』

黙ったら黙ったで何回もこちらをチラチラと見てくる。

犬か、小型犬か、この人。
いや、身長考えたら大型犬?…やっぱ柴犬にしとこ。

考えればもうそれにしか見えないような反応を示すトウェインさんに、一息置いてからまた口を開く。

『もうその反応が既に面白…トウェインさんだよね』

「聞こえたからね!?誤魔化せてないからそれ!!」

もー、とふてくされながらも、これまた綺麗なハンガーにかけられた、ワンピースタイプの部屋着…寝る用なのかな?を見せられる。

「今日はこれ使ってもらえればいいから」

『…明日も使うよ』
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