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第6章 あたたかい場所


「予知能力とか夜叉の召喚とか…スケールが大きすぎて何が何だか」

織田作さんやミミックの長、そして紅葉さんに鏡花ちゃんの能力。
扱いが便利なものばかりではないけれど、確かにその気になったら人なんてすぐに殺せるものばかり。

「中原さんも異能力者なのだろう?彼もまたそういったものをもっているのか?」

『中也さんのは…なんて言えばいいのかな。私はあの異能、普段はかっこよくって強くって、本当に本当に大好きなんです。でもまあ色々あるので…………大っ嫌いな能力でもあります』

私が大嫌いだと言ったのがそんなに衝撃的だったのか、ロヴロさんまでもがこちらを振り向いた。

『中也さんのはまた機会があればにして下さい、あの能力の説明は、あんまり詳しくしたくありません』

触りくらいなら言っても良かったかもしれないが、何せ私の頭の中から、汚濁のイメージがくっついて離れてくれない。

中也さんを傷つけるあの能力が、大っ嫌い。
……中也さんが死んじゃうかもしれないあんな能力、本当に本当に大嫌い。

「ま、まあ分かった…何にせよ、俺自身ももっと異能力者について詳しくなった方が良さそうだ。ロヴロさんも助言をどうも。異能力者が現れた時のため、肝に銘じておこう」

「それが良い。では、俺はこのあたりで帰らせてもらう。上手くいくよう願っている」

『!あ、ありがとうございました!お元気で!!』

片手を振って歩いていってしまうロヴロさんの背中を見送って、三人になった。

『あ、あの先生方…私、別に足でまといになるとか考えてませんから、あんまり気にしないでくださいね?避難するのだけ徹底してくだされば大丈夫ですし、最悪扉で武装探偵社の方に匿うようにしますから』

「……いや、避難は徹底するようにするが、俺達が足でまといになってしまうのは確かだろう。それにE組の生徒も身体能力が上がってきて、そろそろこのままでは成長するのがしんどそうだ…イリーナ、白石さん。沖縄から戻ってきたら、少し相談したいことがある」

烏間先生からの相談という言葉に私もイリーナ先生も驚いていて、呆然とそちらを見つめる。

「生徒達に国からプレゼントを送りたい。皆がこれまで以上にパワーアップ出来るようなものを…」

イリーナ先生と顔を見合わせて了承し、烏間先生から一言お礼を言われて解散となった。

プレゼントか…喜んでくれるといいな。
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