第6章 あたたかい場所
キスのせいかあそこを弄られ続けているせいか、一層水音が響き渡って私をもっと刺激する。
お互いの唾液を混ぜあって、やり過ぎなくらいにねっとりと舌を絡め取られて、キスだけでもいっぱいいっぱいになるくらいに感じてしまう。
『んん、うッ…んぁっ……ッ』
なのに中也さんの指はまた動かし方を変えて、出し入れするだけじゃなくてバラバラに動かしてナカを刺激し始める。
中也さんの指は細くて長いように見えていたのに、その指はやっぱり男の人の指で、私なんかよりもずっとしっかり太くて節があって、かっこいい。
中也さんのかっこよくって、普段見たり撫でてもらったり、触れ合ったり抱きしめてもらったり…たまに怒られたりもするその手で、その指で、今度はこれまでにない程に彼を感じさせられて、気持ちよくさせられちゃってる。
そんな指が、今私の敏感なところを嫌らしく触ってる。
恥ずかしいこと、してる。
『……ッ、んんッ!!?あ、ッ!ああッ!!!』
二本の指が奥…中でも上の方をクッ、と押して、脚が、身体が、自分のものじゃないみたいにビクンビクンと跳ねて快感によがる。
思わずキスに集中出来なくなっていれば、中也さんが後頭部をグッと押さえつけ、強引にまたキスを続けた。
そんな事をしてる内にも中也さんはその私がおかしくなっちゃうところばかりを攻め続ける。
ここ、前に最後、押された所…____?
『んんん、んッ!!んん~~~ッ!!!』
いよいよもう声も抑えられなくなって腰も脚もガクガク大きく跳ねしきっていた時。
『ん____ッ…!?んうッ、ん…っ!!?』
蕾をまた刺激されて、頭の中が真っ白になった。
全身が硬直してめいいっぱい力を入れた後、グッタリと身体の力が抜けて、ビクビクと余韻が残る。
『ふ、ぁっ……あ、っん………っんん、』
中也さんと唇が離れて彼の唇と繋がっていた銀色の糸がぷつりと切なげに途切れ、私の方に注がれた唾液を、今回は一回で全て飲み込んだ。
「お前っ……ッ、…」
それに驚いて一瞬目を見開いて、中也さんはまた、触れるだけの長いキスを私におとす。
それさえもが愛おしくて気持ちよくて、凄まじい快感の余韻に浸っていた私を安心させるのには十分すぎる行為だった。
『…ん、…ぅ………』
「………蝶?…」
意識を手放す寸前に、クスリと笑う声が聞こえた気がした。