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第5章 新しい仲間と新しい敵と...ⅲ


「は、はい!!勿論っす!!」

「うっわぁ、これが噂の親バカモード…」
「相変わらず仲がよろしいようで」

親バカモードに入ったのはびっくりだったけど、それより何より、うちの蝶と言ってもらえた事にとても気分が高揚した。

うちの蝶、うちの蝶……それはつまり、俺の蝶!!?

なんて脳内妄想を膨らませて都合のいいように解釈すれば、いてもたってもいられなくなり、つい変な姿勢のまま引きずっていた立原を放置して、能力で中也さんの元にテレポートする。

「いってぇ!!?」

『中也さん!私も私の中也さんは貸し出し厳禁ですからね!!』

「うおお蝶っ!!?」

私の支えを失って床に体を打ち付けて再び痛がる立原を放置して中也さんの手を両手で取り、目を輝かせて笑いかける。
ごめん立原、貴方の事は三秒間くらい忘れなかったよ。

「中也さん、中也さんの場合は日が沈んでからでもなくて、蝶ちゃんの中ではいつなん時も年中無休でそうみたいだね」

『カルマ君とかなら全然いいよ。……まあ、相手が女の子だったりするんなら、ちょっとだけお話しないとだけど』

目を細めれば広津さんは冷や汗をたらりと流し、中也さんは無言で何度も首を縦に振った。

「あ、でも蝶ちゃんが知らない内に密会なんてしてたりして…」

「ああ!!?馬鹿、んなわけねえだろ…って……ち、蝶さん?ちょっ、待て、こんなんカルマの冗談だろ!!手すっげえ力入ってるんですが!」

『冗談ですよね、そうですよね。そうじゃないとおかしいですもん…ね……っ?』

うふふ〜とニッコリすれば、中也さんからは焦りが消えたらしく、ぽん、と背中に腕を回して引き寄せられた。

「ったく、カルマ、頼むからそういう類の冗談はやめてくれ…本格的に俺の生命に関わるから」

『えっ、あ、れっ?ち、中也さん!?』

ギューッと身体をくっつけられて、頭も一緒に撫でられる。
結局恥ずかしくなって大人しくなれば、また中也さんが口を開いた。

「だいたい、なんで俺が女なんかと密会しなくちゃならねんだよ」

「…それもそっか、中也さんじゃあ蝶ちゃん以外眼中になさそうだもんね」

『ふえ!、?』

中也さん本人よりも私がびっくりする。
すると中也さんはカルマ君の方を向いて汗をたらりと流した。

「手前、帰ったらちょっと付き合え」

「ん、了解♪」






「誰か俺の事思い出せよ……」
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