第5章 新しい仲間と新しい敵と...ⅲ
「何だよ、そんな間抜け面して。この男が噂の御目付け役だとは思ってなかったが、それを抜きにしても滅多にないあんたのわがままだ。聞かないわけにゃいかないだろ」
唖然としていれば与謝野先生が鉈を下ろして、笑ってそう言ってくれた。
「おいおい、甘えんじゃねえのか探偵社員。もしもそれで、こいつが俺に脅されてただけだったりしたらどうすんだよ?」
中也さんは与謝野先生と賢治さんを試すように言う。
「僕達探偵社員ですからね!それにさっきまでのやり取り見ただけでも、貴方が白石さんの事を大事にしてるっていうのはよく分かりましたから!」
いつもの調子で賢治さんが言えば、中也さんが動揺し始める。
「はっ!?手前何言って!!」
「おや、違うのかい?それなら仕方ないねえ…」
コツ、とヒールを鳴らしながら私の元に近寄る与謝野先生にを呆然と見ていれば、急に与謝野先生の方に引っ張られて、与謝野先生の前に立たされる。
そして中也さんの方を向かせ、後ろから先生の手が前に伸びてきて…
「なら」
「あ?…ああ!?」
シュル、と制服のリボンを外した。
足元にひらりと落ちたリボンを見て、初めてそれが外されたのだと気がつく。
『……えっ、よ、与謝野先生…?』
耳元であんたは暫く黙ってな、とコソリと言われ、大人しく口をつぐむ。
「大事にしてるわけじゃないってんなら、こ〜んな事したって何とも思わないわけだね?」
こんな事、と言われたのと同時に、胸元が徐々に外気に触れ始める。
『っ!!?…ゃ、っ……!』
賢治さんは何故か与謝野先生の思考を読み取ってか、持ち前の怪力で私の腕を動かせないようにと掴んだ。
制服のシャツのボタンが、外されていた。
『あ、だめっ…見な……ひあっ、あ……!?』
それだけにとどまらず、下に着ていたキャミソールに与謝野先生の手が滑り込んで、下着の上からやわやわと胸を揉まれる。
「て、手前ら何やって!!?」
『あ、っん……っ、や、やだ!離してくださっああっ…や、やだあ…!中也さ、見ないで……!!』
擽ったさと与えられる刺激で変な声が出ちゃうのに、中也さんに見られてるのに、賢治さんの怪力に捕まって逃れる事が出来ない。
「蝶、あんたまたデカくなったんじゃないのかい?それに、いい感じに敏感になって…」
『や、あっ…そ、んなっ!!』
腕が、振り払えない。