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第5章 新しい仲間と新しい敵と...ⅲ


学校に行けば、テストの返却がされた。
今回は浅野先生に、テストの成績としては反映させないでくれと頼んでいたため、私は自分の答案は返ってはくるが順位はついていないはず。

A組と何やら賭けをしていたらしく、五教科で一位を取った人数の多い方がなんでも相手の要求を一つ飲むというものだそうだ。

そしてE組には、殺せんせーの触手を破壊するという大きな大きな目標がある。
皆気合いが入っていたというのもあってか、各教科のE組クラストップが発表される度に歓声があがった。

英語、社会、理科はそれぞれ中村ちゃん、磯貝君、奥田ちゃんがE組でも学年でも一位。
国語は神崎ちゃんがあと数点で学年でも一位だったらしい。

数学ならカルマ君がいるんじゃないかとも思ったけれど、今回彼はあまり勉強をしてはいなかったようだ。
表に出してはいないけれど、かなり悔しそうに見える。

今はそっとしておこう、きっと殺せんせーがいい方向に変えてくれる。



休み時間があけてから、触手の話に戻った。

『じゃあ触手三本?』

「そうですねえ、では触手を破壊する権利を得た中村さん、磯貝君、奥田さんは前に…」

言いかけたところで、ちょっと待てよと声が響く。

何かと思えば、寺坂君と、寺坂組と呼ばれる吉田君、村松君、狭間ちゃんの四人が殺せんせーの元に歩いていく。

「五教科のトップなら俺達がいるぜ」

「え?五教科の英、国、理、社、数のトップは三人で…」

アホ抜かせ、と寺坂君は被せ、四人同時に解答用紙を殺せんせーに見せる。

「五教科っつったら、英、国、理、社…あと家だろ」

「四人百点…か、家庭科ああ!!?」

四人が百点という事でクラス全員がどよめく。

「誰も五教科がどれとは言ってねえもんなあ?」

「全員でやればよかったこの作戦…」

「な、何を言ってるんですか!家庭科なんてそんなっ」

焦る殺せんせーに対して、千葉君と私がカルマ君にアイコンタクトを送る。
すると彼はそれに気付いたようで、すぐに殺せんせーを煽り始めた。

「え、家庭科なんてって酷くね?五教科最強の家庭科さんにさあ」

便乗して皆が盛り上がり、殺せんせーは反論出来ずにいる。

「合計触手七本〜!!」

「な、ななっ、七本!!!?」

殺せんせーの顔が青ざめる。
でもクラスの雰囲気は生き生きとしていた。

そんな中、磯貝君が立ち上がる。
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