第5章 新しい仲間と新しい敵と...ⅲ
『…っ、それ、どういう、事……?』
「そのまんまだよ、勿論お前からされんのもいいもんだが……俺はお前が、俺にされた後のその顔が見てえ」
『へ、っ…!?』
私からされるのもいいって何!?
自分がする側の方が好きって、ええ!?
中也さんからの突然の行為に頭がいつもの調子に戻ったのか、ついつい顔を中也さんから逸らす。
『な、何でそんなのっ!!…私が恥ずかしいばっかりじゃ、……ひゃっ!!?』
しかしすぐに彼の方を向かされて、先程までの動揺はどこへいったのか、嬉しそうに…本当に楽しそうに私を抱きしめておでこ同士をくっつけられる。
「なんだよお前、俺としたかっただけなら言えっつの。心配しなくともお前が想像出来ねえくらいに俺はそうしてえって思ってっからよ」
『!!前もそんな事言ってっ……それいったいどういうっ…___っ!!』
再び、今度は私を黙らせるようにキスされる。
頭がグルグルしておかしくなりそう。
「だから、そこは悪いけどもう少し待ってくれって…お前がこんなんでもうへばってっから、俺だって手加減してんだからよ」
『へ、へばってって!!だって中也さんのせっ…んっ!ぅ……っ』
触れるだけの方なのに、私を弄ぶように言葉を遮るそのキスに、一々身体がビクビクする。
『……っ、あ…っ、ち、ちゅうやさっ……』
「何だ?まだ足りねえか?俺はいくらでもしてやれるが」
『も、もういいから!!…もう聞かないからっ、しないからっ!』
恥ずかしすぎて必死になって、中也さんの言うように詮索せず、自分からのキスもしないと言った。
これで中也さんの言う事を聞いてるはずなのに…
『だから…ぁ、っ……ふぅ、…ん……っ、』
なのにまた、キスがおとされる。
「…悪いな、したくなったから聞いてやれなかった」
『ぁ、っ…ば、馬鹿っ!やっぱ中也さん馬鹿!!』
「んだよ、言っただろ、お前が想像出来ねえくらいにはしてえと思ってるって。まだするか?」
悪戯に聞く中也さんに否定しようと思った。
でも、ここはもう言ってしまった方がいいなんて考えてしまって。
『…る、』
「あ?何だ?」
聞こえてるくせに、分かってるくせに。
こんなに近くで聞いてるのに、何でそんなに驚いてるの。
『だ、からっ……す、るっ…!』
____言えんじゃねえか_
最後のキスはちょっぴり長かった。