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第5章 新しい仲間と新しい敵と...ⅲ


校舎に入って、スタスタと早足で教室に向かう。
今は体育をしていたようだったから、急いで体操服に着替えてまた早足でグラウンドに向かった。

「……ん?白石さん!」

『…』

烏間先生の声に反応して皆の注目が集まる。
でも精神的にかなり余裕がなくって、遅くなったの挨拶もなしに、烏間先生の元に早足で移動した。

「競歩?」
「やけにはええ…どうしたあいつ」

「よかった、ここに来れたということは大丈夫だったんだな?」

烏間先生の言う大丈夫だったというのがなんの事なのか分からなくて考えていると、すぐに続けて話してくれる。

「横浜でのニュースが、こっちでも朝刊に載っていたんだ。だから連絡がなかったし、もしかしてと思ってな」

『ああ、それで…ご理解ありがとうございます』

横浜とはっきり言った烏間先生に、クラスの皆も遂に疑問に思ったらしい。

「え、横浜のって…あのビルが消滅したってやつだよね?」
「なんで白石が横浜に関係してんだ?」

烏間先生は少し焦った様子だったが、組合の件もあるし、これ位なら話しても問題はないだろう。

『あれ、言ってなかった?私横浜から来たって』

確かに転校初日に言ってたような…と話し声が聞こえるが、まだ分かっていない様子だった。

『私の会社…家も、横浜にあるから。今回うちと揉めてる組織のせいで朝あんな朝刊が載ってて、まあ要するにちょっと喧嘩売られたから買って、今日のところは片をつけてきたってとこ』

「「「……えええええ!!?」」」

少し間をおいて、一斉に皆が詰め寄ってきた。

「ちょっ、横浜から通い!?いやまあ無理な話じゃないだろうけど、わざわざそんなところから!?」

『イリーナ先生だって元々外国から来てるでしょ』

「ちょっと喧嘩売られたからって、相手七階建てのビルを消したって話だよね!?」

『うん、ついでにそれも解決してきたから。もう今は元通りになってるよ』

「スケールおかしいだろ!?よくそれで無事に来れたな今日!!」

『来るに決まってるでしょ、私だよ?』

騒がしくなるのに一つ一つ答えていれば、

「今日は中也さんには会ってきたの?」

と女の子達が詰め寄ってくる。

中也さん、その名前を今出されると、またすぐに今日の出来事がぶり返して熱が顔に集まってくる。

『……会った…よ?』

思わず伏し目がちになって目を逸らした
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