第2章 暗闇の中で
あれから数日間、不安はあったので、毎日乱歩さんに言われたレシピのホットミルクを飲んで寝ていた。
そのおかげかは分からないけれど、最近は不安なく過ごすことが出来ている。
探偵社の方はというと、太宰さんと国木田さん、中島さんが、なにやら“あおのしと”とかいう依頼人からの依頼に手を焼いている模様。
まあ、それももう殆ど解決はしているらしいが。
それ以外は特に何も無いようで、大丈夫そうだ。
『よし、行ってきます!』
誰もいない私の部屋に挨拶し、少し気合を入れてから椚ヶ丘へと飛んだ。
__椚ヶ丘__
『おはようございます…』
戸を開き、挨拶をしながら入ると、あちこちか、おはようと返してくれる。
今日は、先日決定した班ごとに集まって、暗殺計画を立てるそうだ。
「おはよう蝶ちゃん!遂に本格的に暗殺計画立てれるね!」
『カエデちゃん!うん、確か私達の班って……』
「茅野ちゃんと蝶ちゃんと奥田さんと神崎さん。男子は渚君と杉野と俺だよ。」
おはよ、と言いながら、カルマ君は班員の確認をしてくれた。
『だよね。それにしても、暗殺計画かぁ…難しそう。』
こういうのは大体、太宰さんや首領あたりが上手いんだよなぁ。私や中也さんなんかはもう本能で戦うってタイプだし、割と力だけでも何とか出来るところがあるから、頭を使うことはそんなにないし。
まあ、暗殺計画だなんて、私に立てさせようだなんて案が挙がれば、すぐに中也さんがそれを阻止してたんだけれども。
京都の資料をたくさん使って京都について調べつくし、お昼休みになったところで殺せんせーに呼ばれた。
護衛任務の事についてだ。
「白石さん、今回は、先生が各班をこっそり、暗殺されながら見回ろうと思っているので、白石さんは白石さんの班で一日中過ごしていただいて構いません。」
『え、いいんですか!?私の仕事なのに、』
「貴方の仕事の主な内容は、学生生活……でしたよね。」
ヌルフフフ、と笑う先生。やはり頭が上がらない。
「ただ、白石さんがいらっしゃるので、白石さんの班は任せることにしようと思います。有事の際には一応、連絡を入れて下さると助かりますが…」
『分かりました。できるだけ私で対処しますが、先生にも連絡が入れれるようにしますね。…一応、無線機渡しときます。』
「これはこれは…楽しみましょうね、修学旅行!」