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第27章 飢えて枯れてなくなった


「その開発者…責任者とやらは、今そこに?」

「いや、作戦開始と共に外に用があると…って、カメラ…?……おいっ、標的の傍に生徒の制服が…ッ!!!?」

「…」

ああ、映像の様子が手に取るように伝わってくる。
今まであの少女が、恐れてやまなかった事態が。

「な、中原さんと言ったか!!?…っ、カメラに映っていた、椚ヶ丘の女生徒の制服…を着ていた、血でまみれた子供が…あああ、なんて説明すればい「怪我や傷が、きれいさっぱりなくなった」え…?」

「……そして、人の形にもどったそいつが、白石蝶だった…そうだろ?…そりゃそいつの体質なんだ、また改めて話をしよう……が、他言してでもみろ、手前らの敵に回る組織は、日本国内以外にも多いんだぜ」

「!!!!…っ、映像の配信は中止だ!!作戦はプランB!!!…装填中に、白石蝶を保護し、帰宅させる!!!」

「話のわかる人間で安心した。…それじゃあ、悪いが続きだ。開発者は、普通の人体にはと念を押して言った…間違いないか?」

確認すれば、たしかにと少し疑問を抱き始める相手。
人体と説明するところに、わざわざ普通などという言葉を挟む必要は、ないはずなのにだ。

「やけに急かされていたような気もしないではない、が…」

「!開発者、の…名前は?」

「な、名前!?どうしてそんなこ「蝶が昔世話になった科学者である可能性が高いからだ!!!」!世話に、って…!」

「……そっちから教えられないなら名前を聞く。違ってたらそれはそれでいい…柳沢誇太郎、違うか」

俺の出した名前に、相手方はどうして、と声をもらす。
そういうことだ…ああ、やってしまった、警戒しておくべき時期であったはずなのに。

俺の発言のせいで、またやってしまった。

「…今から椚ヶ丘中学校へ向かわせてもらう。柳沢にだけは引き渡さないようお願いした『ぃ、あ…ッ!!!?あああ゛…っっ!!!!!?』!蝶!!!?」

音質は悪かったが、確かに少女のものと思わしき呻き声が聞こえた。

「!!!柳沢君!?何をしている!!!?その子は生徒で____」

「生徒?おやおや、言いませんでしたっけ…“普通の”人間の身体に聞かないはずのレーザーですよ?どうして溶けちゃったのかなぁ……そして、どうしてきれいに治っちゃったのかなぁ…、?」

治療を施した方が良さそうだ…あとは、超生物の暗殺に役立てねば。
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