第27章 飢えて枯れてなくなった
「へぇ、本人から勧誘されるなんて良かったじゃねえか…中々無いぜ?そんな話」
『ふふ、ちゃんと依頼させてきたからね。これで裏切ったらあの人のところにカルマと悪戯しに行くの』
「苦労人に苦労かけてやるなよもう…んで、受験満点合格の蝶さんよ?俺に何か合格祝いで強請らねえの?」
春休みはカルマとどこかに行くらしいし?尸魂界にも行くんだろ?
なんていい笑顔で言うのだけれど、目が笑ってない。
『ダメ?』
「いいけどお前それで家帰ったら覚悟しとけ、無事に寝れると思うなよ」
『なぁに?朝までちゅうでもするつもり?』
「することになるだろうな?」
『…お手柔らかにお願いします』
「嫌だな、お前お手柔らかにされるよりもっとされた方が好きなんだから」
既に降り始める瞼や額へのキスに少し擽ったくなりながらも、トクン、と鳴る胸にどこか心地よさを感じて溺れていく。
『っ、でも…さっき、私といないのにカルマといっぱいお話してたんでしょ…?』
「お前はその前に話してたんだろ?お相子だろ」
『…本音は』
「これから探偵社に手放すんだから先に補充させとけ」
そんなことだろうと思った。
でも手放すって何、手放すって。
どうせあの人達騒ぎたいだけだし…それに多分、高校の入学祝いもするつもりだろうし。
「あ、お前入学祝いはうちでするからな?探偵社にばかり持ってかせねぇぞ」
『ポートマフィアでするの?それとも中也と二人でするの?』
「どっちもすんだよ馬鹿野郎…んで、合格祝い。何か強請れ」
『ええぇ、そんな強制…じゃあ高校の制服と教科書』
言った途端に軽く叩かれる。
酷い、強請っただけなのに…痛くないけど雰囲気が痛い。
「阿呆か、んなもん祝にしなくたって俺がやるんだよ、俺が。他!!」
『じゃ、じゃあ学校費を「だあああから!!俺が払うっつってんだろうがこの堅物!!何なんだよお前いい子すぎて泣けてくるわ!!つかそもそもお前特待生になっちまってるから授業料免除もいいとこなんだよ!!!」た、叩かなくても…』
「次ふざけたこと抜かしたらお前三日間監禁するマジで」
『………ご褒美?』
「ちょっとは嫌がれや!!!?」
三日間も私の面倒を手取り足取りみられるだなんて、そんなこと…!
『決めた、それにする。三日間監禁』
「お前な…」
『…一週間?』
「お前なぁ!!!」