第24章 繋がること
『____……』
眩しい光が差してくる。
開いた目を瞬かせ、また瞑ろうとした。
「…!!…っ、蝶!?」
『…?…だ……れ…』
知ってる声。
知りすぎた声。
大好きな声…大好きな温もり。
目の前にはその人がいた。
悲痛そうに眉根を寄せて、泣きそうな顔をする人が。
そしてその瞬間から、身体の全神経を何かが走り抜ける。
目を丸くして、その人の瞳にまるで吸い込まれてしまうように…釘付けになった。
青い…蒼い、綺麗な目。
力強い…けれど泣き崩れてしまいそうな、その目。
目を奪われるとは、こういった感覚のことを言うのだろうか。
「良かった…っ、目ェ覚めて……!どこか身体に異常はな…!!?」
頭がぼうっとする。
とけてしまったみたい。
その人の首元に腕を回して、引き寄せるように口付ける。
触れるだけの、長いキス。
…あれ?私、何して___
「…ち、よ……?…どうした?」
『っ!…へ…あ…中也さ…ん……』
「?…いきなりでびっくりした。…どこか痛いところや、具合の悪いところは?」
『痛いとこ…?…なんで?中也さんがいるのに』
「お、おう?…いや、俺はいるけど…お前、いきなり倒れて…っうおッ!?」
私の横についていた彼の手を取って、そこに擦り寄るように頬をつける。
落ち着く…ドキドキする。
胸がうるさくなる…頭の中はとけきってる。
変な感じ。
『…好き』
「は、はあ!!?…い、いや…知ってっけど…」
『…っ…!?』
指で頬を撫でられたかと思えば頬に手を添えられて、そのまま顔を更に近付けられる。
ち、近い…近すぎる。
急速に早くなる鼓動に身体中が暑くなって、目を見開いて彼のその優しい表情を見た。
「なんだよ縮こまって…なんか初々しくなったなおま………えっ、蝶?…蝶さん?」
『は、はわ…っ…はぅ…』
「…とりあえずここ、ポートマフィアの医務室だが…それは分かるな?」
『ふえ!!?…あ、あっ…はわぃ…ッ!!!』
「…」
勢いで噛んだ。
沈黙が恥ずかしい。
それに更に羞恥心を募らせていると、彼の手が頬から頭に移動する。
「落ち着けよ、そんな恥ずかしがらなくて大丈夫だ…じゃあ、首領呼んでくるから待って____」
『____やだ…いや。…中也さんから離れるの』
「蝶……?」
離れそうになる彼の手を、裾を引っ張って制した。