第24章 繋がること
「ほらよ、蝶。俺様サンタからのプレゼントだ」
「蝶ちゃん、これを」
「蝶ちゃん!メリークリスマスです!!」
手渡されるプレゼントの山。
やってきたのは立原に広津さん、樋口さんに銀さん。
既に箱が山のように積まれている中也の執務室の隅。
しかしその量はクリスマスプレゼントどころの量ではない。
なぜなら、この贈り物を贈ってくれた皆が知っているから。
「手前ら…情報回んのが早すぎんだよ」
「ば、バレて「クリスマスプレゼントの量と質じゃねえだろそれ」…いやいやいや、だって首領から言われて…しかも中也さんですよ!?蝶ですよ!!?全員贈り物くらいしますって!!!」
「予想以上に急すぎて正直混乱してるけど…で、でもよくOKしましたね中原さん…?」
「あ?…ああ、勘違いすんなよ?今回は俺から言ったんだからな?」
「あ、そうなんで……え?」
中也の返答に、質問した樋口さんだけでなく、立原に銀さん…広津さんまでもが固まって口を開いたままになる。
「…蝶ちゃん、…?…えっ、そう……なの?」
『…』
少し恥ずかしくて、コクリと頷いてすぐに中也の背中に隠れた。
「まあそういうことだ…前に宣言してたからな。覚悟決めてるって」
「いや、蝶の方はまだ状況整理できてないんじゃ…」
「クリスマスプレゼントに強請られたんだよ、俺から最大級のわがままを言ってほしいって。…下手に遠慮したこと言えねえだろ」
見抜かれる上に俺の愛がその程度のもんかって思われちまう
一日経ってもふわふわしてる頭の中。
まさかあんなにサラリと言われてしまうだなんて、予想外もいいところだ。
「で、ででででも二十歳って言ってませんでした!!?」
「いいんだよもう、お互いただの子供じゃいられねえし…ああ、流石にこれ以上の事はそこまでしねえがな?あと、こいつの晴れ姿を拝むのもそれまでは我慢だ」
「「なんでですか!!?」」
「その方が俺がおいしいから」
____二十歳のお前の晴れ姿が見たいから
言ってることは…考えてる事は変わってない。
そう、そこだけは変わっていない。
変わったのは、多分彼も不安に思ったから。
私をこの世界に…中也以外の何かに執着させたかったのかもしれない。
____予定よりも早くなっちまったが…
俺の苗字を、貰ってくれないか