第24章 繋がること
「成程……蝶ちゃん、今年は仕事を我慢してみないかい?二週間だけでいいからさ」
「蝶ちゃんクリスマスは何か欲しいものありますか??お仕事以外で」
広津さんも樋口さんもこの調子。
私に味方はいないのだろうか。
『クリスマスって…いや、いいですよ?そんな……わ、私はサンタさんにもらうので………?…え、と…樋口さん、と…立原?どうしたの?』
「え…いや、お前サンタにもら「立原、樋口、広津さんが少し話があるそうだぞ?緊急事態だそうだから執務室に集合してすぐに情報を入手した方がいい」中也さん!?えっ、じいさんなんで押し…!!?」
緊急の用があるらしく、広津さんは立原を押して、樋口さんもそれについて行ってしまう。
『…黒蜥蜴の招集じゃないの?銀さんは…?』
「芥川はもう既に把握しているから大丈夫だ」
振り向いてみると頷いている銀さん。
どうやら本当らしい。
『ふぅん…?……!銀さん!銀さんは、私の味方してくれますよね!?ただでさえいつも任務に呼ばれてないのに、行ける状態なのに行かせてもらえないなんて…行ってもいいですよね!?』
「!?…ち、蝶ちゃん…っ、その…」
あまりにも驚いたのか、声が出てしまっている。
そんな様子に中也の方が驚く始末。
『ダメ…です、か…?』
「!!!……ちょっと…くらい、なら……気分転換になるなら、いいのでは…ない、かと…?」
『!銀さん大好き…!!♡』
「はぅ…!!」
流石は兄妹、分かってる。
私の気持ちをここまで汲み取って味方についてくれるだなんて。
「おいお前、芥川に泣き落とし使うのはずるいだろ…」
『泣き落とし…?』
「ああ、うん、ごめん、素直に謝る……いい子だなお前本当に」
何故だか銀さんからも中也からも撫でられる。
『……中也、蝶お仕事手伝いたい…手伝っちゃダメ…?』
「…お前それはわざとだよな?なあ?」
『…手伝わせてくれないならいいもん、私今から太ざ「よし蝶、とっとと一緒に仕事を片付けちまおうか」中也さんのそういうところ蝶大好き…♪』
初めからこの手を使っていればよかった。
いや、でも最初に切り札を使うのはやはりインパクトに欠けるからこれがベストか。
最終兵器、必殺キーワード太宰さん。
__その頃、探偵社にて__
「は、っ、……ッックション…!!!…風邪、か?…風邪なら休まなくちゃね♡」