第24章 繋がること
ケーキをいただき、トウェインさんにお礼も言って、帰宅。
先生方や皆には、中也が見つかったとその場で知らせてくれたらしい。
それを知れたのはよかったのだけれど…
『…っ、…ぁ…ひ……ッ』
「恥ずかしがってねえでこっち向け…そう。…んで?俺が何言いてえか分かる?」
『わ、わか…ッぁ……く、び…やめ…っ』
ベッドに座るよう促されてそれに従えば、中也の人差し指が突然私の首筋をなぞりあげた。
それに目を見開いて身体を跳ねさせれば、その指に顎の先を少し引かれ、また少し上を向くように動かされる。
しかし、それからずっとその指で私の首筋を撫でて、俯きそうになればまたなぞり上げてから上を向かせて…その繰り返し。
火照る顔に、羞恥で泣きそうにさえなる。
強すぎる刺激にどうにかなってしまいそう。
「どっちだよ…ノーなら髪解いて、イエスなら上着脱いで言ってみろ……ただし間違ってたら仕置き」
『ぁ、…あ…っ、う…』
本気で私を嫌ってるような目はしてない…けど、怒ってる。
いや、怒ってた。
思い当たる節がありすぎて、いったいどこからか分からない。
どれだ、怒ってる理由…一番怒りそうな理由。
『……、ひ、とりで…飛び出してった…から…ッ…?』
言われた通りに上着を脱いでからそう言うと、中也からの首への刺激が止む。
「…一人で飛び出していって、なんで怒ってるかは?」
『え…、ぁ……心配かけ、た…から…』
「柳沢の野郎が今もあんな風に、お前を相手に出来る状態だってらのは分かってるな?」
「!!…あ…ぁ、あ……っ」
いなくなってしまったから…それだけが理由じゃ、なかった。
今日のことだ、あいつが私に直接手を出してきたのは。
「他の奴のこと考えすぎちまうお前は優しい奴だ、よく知ってる………けどな、お前…自分が今一番危ないってこと分かってるのか」
中也が先にそれを言わなかったのは、私と二人じゃなかったから。
人前で弱みを見せたがらない私のことを分かっているから。
「…トウェインの奴のところに直接いたのはまあいい。だが…お前、これから本当に俺のとこから離れるな。学校にいるうちはまだあの担任や烏間さんがいるからいいとして、それ以外は……窮屈に感じねえなら、できるだけ隣にいてくれ」
会えねえところにでも行かれちまったら
なんて言ってた彼の言葉が、今になって深くささる