第21章 親と子
「太腿撫でるだけでこれかぁ?乳首勃ってんぞ、エロ餓鬼」
『ふ、ぅ…ッ……う…ッ』
開かれたまま閉じられない太腿の内側をいやらしい手つきで撫でられればそれだけで腰が跳ねて、背中を仰け反らせるほどに感じて、なのに怖くて…
「…そんなに嫌がんなよ、可愛がって飼い慣らしてやっから…よ…!」
『…ッぁ…!!?…っ、ぁ、うぁあ…ッッ!!!』
指の腹で引っ掻くようにして、突如擦られ始めた胸の頂き。
「ん?下も触ってほしそうにして…どうしたよ?…愛液流れてきてるぞ」
『ぅ……ッ、〜〜〜っっ!!…ぅ、ッ…ふ、ッぅ…!!』
「…まさかこれだけでイったのか?……いいねぇ…可愛いじゃねぇの」
『ふ…ッ、……うぅ!!?…ッうう!!!』
私の敏感なところに触れる手に抵抗しようとしても、拘束具がそれを許さない。
どころか、何人もの舌が一斉に私の身体を這い始めて、それだけでもう…それだけのことにももう、私の身体は達して達して仕方がない。
「……ちっせぇな…入んのかよこんな所に?」
『ぁううッッ!!!?…ッ、ぅ、ううう…!!!!』
遠慮なく奥まで入ってきた指は私の大好きな指。
「とっろとろ…テンション上がるなぁこれは…♪」
ナカを掻き回されて、次第に私の弱いところを見つけられて責め立てられて。
違う人だって分かってるのに指が彼のものだから…声が、匂いが彼だから。
こんな風になんかしないのに…こんなに無理矢理なんか、しないのに。
そっか、これが中也が避けたかったことなんだって、どこかでふと思い出した。
私が泣いてると、無理矢理したように思ってしまう。
合意を得ずにして泣かせるのは嫌だった…大事な事だから。
無理矢理犯すのは、嫌だから。
私が嫌がるのは…怖がるのは嫌だから、手を出すのだって躊躇ってた。
やっと分かった、これが襲われるってことなんだ…これが犯されるってことなんだ。
好きな人の見た目でも、こういうやり方のこの行為は、こんなにも虚しいものなんだ。
____こんなにも、恐ろしいものなんだ。
気づいた時には前も後ろも、知らない人のあれが注がれていた後だった。
結局私は叫ぶことも助けを呼ぶことも、能力を使うことも満足に出来ないまま…ただの女の子になっていた。
ただの、穢い子にされていた。
なんか、もう………どうでもいいや、こんな世界。