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第20章 家族というもの


「そうだぞ蝶、そいつが調子に乗る前に俺の方に戻ってこい」

『調子に…?』

「あのねぇ…この場で蝶ちゃんがこれ以上こんなふうにするんなら、僕蝶ちゃんに何するか分からないよって言ってるの」

まあ強いナイト君がいるから関係ないかもだけどさぁ、と中也の方に目をやるトウェインさん。

『?…何って……トウェインさんは酷いことしないでしょ?私に』

「……ねえ中原君、この子ほんとに大丈夫?よくこれであんな街でいれるね…なんなら僕が食べてあげてもいいんだよ?ねえ」

「…なら、試しに食ってみるか?」

「え?…………はっ!?ちょっ、何言ってるのさ君!!?」

中也の返しに目を見開いて、焦った様子で聞き返すトウェインさん。

『中也さん…?』

「蝶が嫌がらねえならだがな…あと本番とキスは俺のもんだ」

『へ…?』

「いやいやいや、僕そういう趣味無いから!!ね!!?」

必死になって言うトウェインさんに、中也がついに動き始める。

ク、と首に繋がれた細いチェーンを引かれて、それにチョーカーが引っ張られた。

『っ、…!!…な、ぁに…?中也さ…ッ、!?何…っ?何、するの…っ、?』

「ん?うちのエロ猫にはこれくらいが丁度いいかと思ってよ…あと少し警戒心も足りねえから…トウェイン、手前寝室どこだ」

「え…いや、しないよ!?なんで君が見てるところでそんな事「誰が見てるだけだっつったよ?」は?さっきから言ってる意味が全然分からな………ええ!?君まさか…はぁあ!!?」

「そういうことだ」

ヒョイ、と腕に抱えられて移動させられる。
嫌な予感しかしないし、トウェインさんの反応からして粗方中也の狙いが分かった…ような気がする。

そ、それにエロ猫って…私そんなんじゃないのに…?
あれ、けど普通の子よりもなんか凄いことしてるのかな私って…あれ…?

なんて思考が迷走しているうちにも中也が寝室を見つけてしまい、ベッドに仰向けに寝かされる。

そしてそのまま…首根っこを掴まれて連れてこられるトウェインさん。

「えっ、待って待って!!ほんとにしないから!?僕だいぶ懲りてるから本当に!!蝶ちゃんのことこれ以上泣かせたくないんだって!!」

「俺が許可したから大丈夫だよ、それにメインは手前じゃなく俺だ………というわけだ、蝶…今日は二人で可愛がってやるよ」

ゴク、と生唾を飲み込んだ。
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