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第19章 繋がり


その場の全員の目が点になる。

「「『……は?』」」

「武装探偵社といやあやっぱり異能力だろ!?生で一回くれえ見てみてえよ!!」

「ロマンだよなあ!あん時ゃ悪かった!この通りだ!!」

頭を下げられ、言い返そうにも何も言えなくなってしまったこの状況。
え、どういう状況?

「はしゃぐんじゃねえお前ら!!馬鹿がバレんだろうが!!?」

「「リュウキ君が一番見たがってたじゃんか!!!」」

「……何こっち見てんだ、とっとと見せろや異能力!!!」

「「「開き直った!!?」」」

『ご、めんちょっとよく分かんない…えっと……何事、ですか?』

あまりにも衝撃的すぎて、つい本音すら紡げなくなってしまった。
いや、本当に何があった。

異能力…見せるって……?

「「「異能力かっけえじゃねえか!!!!」」」

『は、はぁ…?』

「……蝶、この人たち多分本当に興味あるだけだと思うけど…?」

『なんか私もそんな気がしてきた…だから余計に拍子抜けっていうか…』

なんてカルマと話していれば、いくつか注文して食べて行くから、との事で。

それならばと、食事の簡単な用意を他に任せて私は三人の目の前で両手をゆっくりと合わせて集中する。

そこへ目線を集める三人の目はキラキラしていて、本当に面白いものを見つけた子供のような…

『例えば……こう』

両手をゆっくり離すと、そこに氷で出来た蝶が現れる。

「蝶!?…ってなんだこれ、綺麗だな!!」

「冷たっ!?氷か!!?」

『正解…で、蝶々だからね。動くし…飛べるよ』

ひらひらと舞わせれば煌めいて見え、蝶一匹にも釘付けになってしまう三人組。

ちょっと面白いかもしれない。

「すっげえええ!!!なんだこれ!!?」

「魔法か!?…ってちげえよ異能力だ!!!」

「お前…氷なんか操れんのか!?」

『安全なものしか見せないから今はこれだけだけど、やろうと思えば大概のものは…水とか植物とか、炎とか金属とか。頑張れば規模が大きなものでも……応用させれば、重力なんかも操れるよ』

言った途端にまた湧き上がる歓声。
…もしかしてこの人達、結構単純?

「はいはい、料理出来たから白石マジックショーはここまでな」

『マジックショーって言い方何』

「「「だって俺らその異能見んの初めてだからよ…!!」」」

こっちもか。
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