第3章 新しい仲間と新しい敵と…ⅰ
「てなわけで…あんた、あの男と一緒に住んでんなら、帰ってから思いっきり誘惑しちゃいなさい。放課後ちゃんと仕込んであげるから」
『ゆ、誘惑ってそんな!』
一体何させる気なのこの先生!?
「相手が愛玩動物みたいに可愛がってきてるんなら、ちょっとドキッとさせるきっかけさえあれば、後は簡単に落ちるのよ」
『可愛がってないですよそんな!!』
ちょっとドキッとさせるきっかけって何?
あんなに鈍感な中也さんに意識させるきっかけって…?
「はいはい、あんたはもう少し自分に自信を持ちなさい。んじゃ、続きの授業は蝶を使って進めていくわよ。女子だけ残って、男共は私がいいって言うまで退室!烏間にナイフ術でも学んできなさい!」
結局俺達は除外かよ!
言いつつも渋々と教室から出て行って、グラウンドでナイフを振る男の子達。
というか、さっきイリーナ先生、私を使って授業進めていくって言った?
女の子達も凄い怪しい目に変わってるし。
『や、あの皆さんちょっと……っ、お、お手柔らかにいいぃっ!!』
多勢に無勢で抵抗しようもなかった私は、されるがままに弄ばれる事となった。
『ね、ねえっ…これ、誘惑って、』
「勿論、あんたスタイルいいし胸あるんだから、色仕掛けを使わない手はないでしょ」
『で、でも!せめてタイツだけでも返してっ』
「はいはい、ダメだよ蝶ちゃん、今から男子達呼び戻して反応見るんだからさぁ」
「男共!帰ってきなさい、心して入ってくるのよ!」
な、何でこんな格好…!
少ししてガララ、と開かれた教室の戸。
そこから戻ってきた男の子達からの視線が刺さる。
『お、かえり…なさい?』
発する言葉が見つからず、とりあえず挨拶だけしておいた。
内心とても恥ずかしい。
足だって使い物にならないくらいに震えてる。
「うおおおおビッチ先生ー!!!」
「これは凄い、ただでさえ凄いのにいつにも増して破壊力がっ!!」
「め、女神…」
そしてやっぱり最後がおかしい。
『あ、あんま見ないで。これ結構恥ずかしいんだから』
下を向いて、タイツを取られてしまってオーバーニーソックスを履かされた足を少しもじもじさせてしまう。
イリーナ先生曰く、スカートとの絶対領域を作り出すのだとか熱弁されてたなぁ確か。
『す、すーすーするっ…』